卓球全日本女子

diary sports

石川佳純が引退し、次世代のアスリートが登場しつつある卓球女子。石川佳純の引退は東京五輪終了でなんとなく分かっていた。必ずリーグ戦の長老が引退する事実を見てきていたので。2012年のロンドンでは平野早矢香が引退し、2016年のリオデジャネイロでは福原愛が引退し、そして2021年東京では石川佳純が引退する運びとなった。これは歴史的に見ても整合性がとれ、その長老を脅かす新人が必ず出てくる現場もある。

石川佳純の場合、私生活での充実での引退かも知れないが、潮時というかちょうど良い時期であったと思う。卓球を子供の頃からなんとなく見ているが、技術というかプレー自体の質がほんと、著しく進化している。これは卓球に限らずあらゆるスポーツにも言えるが、メダルを取った過去のアスリートたちがタイムスリップし、現代のメダリストと戦えば必ず現代のアスリートが勝つ。それは見ているだけで分かる。1985年の男子卓球エースの斉藤、小野が現代にそのまま蘇っても張本には勝てない。

当時はチキータもないし、今のような高速卓球もない。女子でも平野美宇が確立した高速卓球は、その一瞬のラケット動かし、目の瞬間反応など、普通に見ても超人的である。あれくらい脊髄反射しないと太刀打ちできない。

プレーを見ていて、有力株である長崎美袖がいい。なんか応援したくなる。長身で実力、スタイル、顔もいい早田ひなも良かったが、冷静な眼差しと、たまに笑う笑顔がいい。そして、最近の卓球にありがちな闘志むき出し雄叫びも小さいとこがいい。お嬢様が卓球して強い印象がある。

今のとこ、早田が頭一枚抜け出し、個人では最有力選手であろう。次にこの長崎を応援したい。前の大会では王者、早田を崖っぷしまで追い詰め、優勝目前で準優勝になった試合がある。あれは、テニスでいうジョコビッチの戦い方であった。ジョコビッチは早田のことで、この試合前にも3セット取られてからの奇跡の逆転など、崖っぷちの戦いを何度もこなしてきた経験値と粘りがある。あと1点取られれば負けるというとこで、果敢ない攻撃でミスしない。そんな強さが今の早田にはある。その経験値の差が、長崎の緊張を生み、あと1点で優勝する時、最高のパフォーマンスが出来なかったとこにあると見ていて思った。まぁこれは経験の差で長崎もその経験値を増やせば、王者早田に近づくことができよう。

それにしても実力が均衡している女子卓球には目が離せない。明日は地上波でも流れるようだ。テレビ番組がYouTubeに移行している、今日この頃、明日はテレビ東京の中継を見よう。