ドーハの奇跡
今朝のドーハでの日本の勝利で今回のワールドカップでは2回の奇跡を見たことになる。第一試合ドイツ戦では奇跡の逆転勝利を演じてみせ、この試合は生涯保存アーカイブに入れることになった。感極まった後の余裕の第2試合コスタリカ戦ではまさかの敗北。グループリーグを突破できる予定が背水の陣となった。そして今朝のスペイン戦ではこれまた奇跡の逆転勝利。グループリーグ1位で通過となった。
どれだけ、歓喜に包まれ絶望に打ちひしがれたワールドカップも珍しい。グループリーグの対戦相手を見て、正直突破は無理だなと半分諦めていた。その大どんでん返しを森保監督は歴史に刻む采配で成し遂げた。何でも過程ではなく結果で判断される。その意味で森保監督はまさに協会が選んだ救世主監督であった。これまた結果論であるが。
1993年にドーハの悲劇があった。アディショナルタイム(ロスタイム)でまさかの同点ゴールを決められ、それに絶望的になった日本の選手が今でも思い出される。ピッチに座り込み、わずかにあるロスタイムにリセットしセンターサークルにボールを持ち込む日本の選手はだれ一人いなかった。その失点で全てを失い、立ち上がる気力も希望も無くなった。
その試合をテレビで見ていたことが、結構鮮明に覚えている。知らなかったが、そのピッチにうずくまった選手に今の森保監督もいた。その因縁の「ドーハの悲劇」から「ドーハ奇跡」に変えたのはある意味運命であったのかもしれない。
本当のことを言うと、この奇跡の場面に自分は立ちあっていない。ドイツ戦は前半は全て見たが、7割以上ボールをキープするドイツのサッカーにこれだけ力の差があるのかと希望を失った。明らかに日本人が負ける試合を最後まで見る勇気はない。錦織のテニスも負けが濃厚になるとすぐテレビを消した。しかし翌日のYahoo!ニュースを見ると逆転してるではないか。どんな試合展開だったのだと録画を見ることになる。そしてリアルタイムから数時間経ってからの歓喜となった。今朝のスペイン戦も失点されたシーンで床についた。数時間後、Yahoo!ニュースの負けた結果を確認すると何とこれまた逆転勝ちを収めている。そしてamebaTVのアーカイブを見直し、数時間前の歓喜した日本人と同じように心が躍りそして泣けた。懸命に応援した日本人サポーターの熱い思いが天に届いたのだと思う。その日本人にはなれなかったが。
クロアチア戦は全力で応援したいと思う。負けても最後の試合。とりあえず、今後のワールドカップの試合が消化試合にならなかったのは幸いした。グループリーグの勝敗表を見直して見たが、どこも3連勝の勝ち点9をあげているチームはなかった。これから行われるブラジルがその可能性はあるが。どの組も力が均衡していて、まさに女神の微笑みにかかっている運の作用が十分にある。日本も引き分け以下では敗退を覚悟しなければならない状況だったし、まさに一瞬で天から地獄、その逆もあるワールドカップになっている。ベルギーはFIFAランク2位で敗退してるし、あんまり聞いたことのないアメリカが決勝トーナメントに進んでいるし、粘りのメキシコが去り、日本に敗れたドイツも去っている。まさにどこが勝つのか分からない下剋上ワールドカップでもある。ブラジルは今のとこ安泰であるが怪我のネイマールもいるし、まだ未知数ではある。
次の試合は0時にキックオフなんで見れる日本人も多くいよう。この日は早めに帰庫して見てみるか。どっちにしてもお客さんもいないであろうし。