自粛バカ

book diary

何気に本屋でこの本に出会いさらっと読んでみた。読み終えてこの本の要点は?と問うと漠然としてうまく表現できない。そしてすぐ読んで忘れる体質が老化と共に促進されて思い出せない事情もある。そこで、これだというセンテンスはすぐにマーカーしたので、その切り取られた文節を列挙し要点としてみる。

自分たちの力で世の中を変えたという成功体験がないので、あまりにもひどい出来事が起こると日本人は「自然現象だから仕方ない」とあきらめてしまう。原発事故が起きても自然現象、消費税が10%に引き上げられても自然現象。SNSに夢中な人の多くは、承認されるための努力をしていない。努力はしないけれど承認されたい願望だけは強い。その最も典型的なものがSNSなんだ。クレーマーとは努力しない人たち。できもしないことを約束して、目の前の選挙にだけ勝ち、あとは何もしない。こういうやり方はクレーマーと裏表だと思う。日本人は根本的に「家畜化」している。飼われているだけなので、物事がうまくいかなくなると右往左往してクレームをつけることしかできなくなってしまった。日本の社会はその1人の突出した人間を排除する。天才的な事を考える人間を抱えられないようなシステムになっている。マイノリティにつくと「なぜ、お前はそんな非主流のことをやっているんだ」と問われることになるので。いちいち自分の考えを説明しなければいけない。これがけっこう大変なんだ。みんなでやると決まったらひどいことも平気で行い、その結果間違っていても「みんなでやっていた」「自分は言われた通りにやっただけだ」と責任を取らない。それはやっぱり自分の頭でちゃんと考えていない、自分の考えはこうだという信念がない。まさに責任回避システム。日本は責任回避システムと前例主義で回っている。日本が凋落した原因の根本には、こういうシステムを助長する学校教育があると思う。マジョリティにはマイノリティにも配慮する寛容さが必要なんだけれど、今の日本社会からは寛容さがどんどん失われていっている。それは社会全体が煮詰まってきていて、多くの人間が自分の生活に満足することができず、不満を抱えているからだと思う。がん検診や健康診断は、実は全部「健康」を口実にした利権でしかない。そうやって「環境」や「健康」を大義名分されることで、多くの国民は権力にコントロールされている。それも自ら進んで管理されている。

と取り留めもなく抜粋してみたが、やはりこのセンテンスがこの本の要点。

補足するならば、日本は昔から地震、火事、津波などなど自然災害が極めて他の諸国より多く発生し、その現実を知る日本人は「もののあわれ」を身体の中から理解し今に至っている。よって、どうしようもない力(自然)には逆らえない、その中で身を委ねるDNAが染み込んでいるのであきらめる感情が多民族より圧倒的にある。それによって、いいとこでは寛容になり、悪いとこでは主体性を無くす。

まぁ、逆にこの普通の日本人から対峙しているのが今の自分で、「マスクを絶対しない」ことを哲学としているのは、その面倒くさい説明を常に用意し反論する準備を整えているのだが、その周囲から奇異の目で見られるリスクよりも自分の哲学を実行することが自分の生きざまであるという訳のわからない理屈であろう。やっぱある意味変人的な生き方であろう。

最後に健康診断のことを追記する。まさに健康診断は利権であり、それによって健康が促進されるならまだいいが、逆に健康を損ない薬漬けにされ寿命を自ら縮めさせている。例えば血圧の基準は1989年の厚生労働省の基準では180/100である。2019年では139/89になっている。30年前の日本人と今の日本人は生物学的に違う生き物なのであろうか?そんな訳ない。じゃ、どうして基準値がここまで下がるのか?簡単、その基準値を決める医者に製薬会社から大量の金が流れ、その基準により降圧剤を飲む人間から大量に金を巻き上げる、拝金システムがあるから。本当の基準値はその人それぞれの数値であり当然ばらつきがある。簡単な指標では年齢プラス90が適正である。