ミラノ・コルティナオリンピック 閉幕
いつの間にか始まった冬季五輪も終焉した。毎回、本気アスリートの運動能力と舞台裏の練習量に感動する。メダルと言う結果があればアスリートの努力も報われるであろうが、自分の目標に後一歩届かずといったアスリートの場合、何とも言えない悔しさとこれだけ練習して届かなかったという無念の背景が見えて可哀想になってくる。
その象徴的な雲泥の差はフィギュアスケート銅メダルの中井亜美選手と4位の千葉百音選手のコントラストに映る。前者はエキシビジョン、報道など盛んにもてはやされ、後者は試合後インタビューだけに留まる。これだけメダリストとそうでないとでは障壁があるように思えた。中井亜美選手はショート1位、フリー9位、片方千葉百音選手はショート4位、フリー4位である。その順位を足して数字の低い方を優れたとするなら千葉選手の方が順位が良いわけである。それでも合計得点では中井選手が上まり銅メダルとなった。千葉選手はこの悔しさをバネに次のスイス五輪では栄冠を手にしてもらいたい。
このオリンピックを通して最も印象に残ったのはフィギュアスケートであった。前回はスノーボードハーフパイプ、その前はスピードスケートが深く印象にある。りくりゅうペアの圧巻の滑りは、世界一スケートを魅了する男女であると思わずにはいれなかった。彼らの演舞を見ていると、どれだけ練習してきたんだ?とその華やかな裏にある舞台裏での練習風景を考えてしまう。これだけの完成度になるには想像を超える練習があったのであろう。その練習、努力量に対する報酬が金メダルであった。今季で引退する坂本花織選手がフィギュアスケートは個人競技なので団体戦では、個人以上の統一感というかみんなで掴み取るような達成感があるとこぼしていたのを見て、りくりゅうペアは団体での栄光、そして個人種目での栄光、そして二人で築き上げた達成感と栄光があり、一番嬉しかったように思える。その栄光を掴んだりくりゅうペアも前大会では鳴かず飛ばずで、団体での貢献度も低かったが4年の練習期間を得て羽ばたいた。アイスダンスの彼らも次の大会で羽ばたいてもらいたい。
スピードスケートではとにかく、スピードスケートに全集中した人生を過ごした高木美帆が恐らくこの大会で引退するであろう。世界記録も持つ、圧倒的な強さがあった1500mでは後半のスタミナ切れでほとんどコンマ何秒かの差で6位に終わった。単純にその差は加齢による体力減であったと思う。あくまでも結果論であるし、最後は有終の美で終わって欲しかったが、これもドラマであり人生である。今後はゆっくり静養して、今まで女性として生きられなかった青春を一女性として姉のように歩んでもらいたい。本当にお疲れ様でした。
話しは戻って、改めてフィギュアスケートの魅力というかフィギュアであることを韓国のイヘイン選手の滑りで見直す機会を得た。日本人女性のフィギュアスケートは全体バランスがよく低身長に見えないが、データを見るとほとんど150cm前後の小柄な女性である。小柄な方がスピンやジャンプには大柄な選手より優位に動けるのであろう。それと日本人体質から見事に小さい。それに比べ、韓国のイヘイン選手は164cmもあり、確かに画面からも大きく優雅に映る。その優雅さと彼女の美しさにフリーズした。20歳という年齢の若さという光もあり、とにかくこれが生きてるフィギュアだと認識せざるを得ない。その彼女がスケートリンクいっぱいに優雅に滑る風景はまさにフィギュアスケートである。フィギュアの彼女がスケートしている。その画に美に対して飽くなき好奇心をかき立てる自分には、相当眩しい光に感じられた。韓国アイドルI’veではないが、韓国美人の圧倒的な美しさはまさに度肝を抜かれる。また、紀平梨花を応援した時代に遡ろう。彼女の怪我が僕をフィギュアスケートの世界から離脱させた経緯がある。今度は生で中井亜美選手、千葉百音選手、イヘイン選手のフィギュアを見てみたいと思った。
栄光があり、挫折がある。そしてその人間模様にスポーツを通して考えさえられるイベントが五輪である、僕にとっては。一生懸命の姿は感動がある。