ウィンブルドン終了

diary sports

たった今、2年連続でスペインのアルカラスがジョコビッチを下し、優勝した。この大会をつまみ見して感じたことを書いてみる。

我ら錦織圭の引退が確定した、僕の目からは。本当はタイトルを錦織圭引退と書いてみたかったが、流石に視聴率稼ぎのYouTuberがやる、イカサマタイトルなので自制し、この大会が終了した時点で僕の見解を述べたいと思う。

怪我に苦しんでいた錦織だが、年齢も30代半ばを迎え、今までの疲労と筋肉の老化から、これからどうあがいても全盛期の錦織には戻れないのが試合を通して見えてきた。錦織が全米オープンで準優勝した2014年からもう早いもので10年の歳月が流れた。全米オープン準優勝した時はニュースでしかみておらず、WOWOWの契約もしてなかったので、その準優勝をきっかけにWOWOWに加入し、錦織圭の試合は8割くらいは見てきたと思う。2015年からからのプレーを見ることになったが、流石にトップ10に入っていた時代はランク下はほぼ負けず、唯一ジョコビッチとトーナメントで当たる試合だけ落としていたくらい強かった。日本人の特徴である体格が恵まれているわけではなく、サーブも速いわけでもなく、ひたすらテニス選手としてはハンディキャップのあるテニスプレイヤーであったが、その弱点を持ち前の高速ストローク、ダウンザラインに決まるバックハンド、相手の逆を突くフォアハンド、たまに見せるドロップショットなど、多彩なディフェンステニスを極め、圧倒的に不利なビッグサーバーからも、粘りで勝ってきた試合には、日本人魂を彼のプレーから感じた。日本人はハンディからの逆転というか、元々不利からの条件で勝つことがデフォルトされている。

前大会のグランドスラムではなんとか1回戦は相手を退いたが、その試合での疲労で2回戦は途中リタイヤとなった。今回の1回戦では、その崖っぷちの強さも発揮できず、フルセットの上敗れた。その試合を見ていたが、仮に勝ったとしても2回戦での体力復帰は難しく、リタイヤする風景が予見できたので、負けたことで逆にスッキリした。

BIG4と言われた、ジョコビッチ、ナダル、フェデラー、マレーも恐ろしく身体メンテナンスができているジョコビッチだけになってしまった。片手バックハンドの好きだったスイスのワウリンカも年齢からの衰えでパッとしない。マレー、ナダルの引退が今年確定し、その流れから錦織も引退を余儀なくされよう。

テニスは恐ろしく長くなる試合で、一人で戦うプレーヤーの疲労は他のスポーツの比ではないと感じている。年中無休で世界に旅立ち、試合をし、休暇は12月の1ヶ月だけである。1月からは早速ツアーが開始され、全豪オープンが新年早々開始される。年間ポイント争いで自分のランクが確定し、ある程度ツアーで成績を残さないと、グランドスラムでのシード位置にこぎ着けない。そこから外れると、1回戦でいきなり、ジョコビッチと戦う羽目になり敗北することになる。

国別対抗のデビスカップで戦ったマレーとの5セット、その借りを返した全米グランドスラムでの5セット試合が印象にある。ともに5時間近く戦った試合だ。お互い精魂尽くし果てた試合でもあった。そこで粘りの錦織が身体のハンディも、ものともせず勝ち抜いた試合は、同じ日本人として大いに励まされた。また、恐ろしく強かった2015年のジョコビッチに年間グランドスラムを阻んだワウリンカの戦いも記憶にある。最も強い相手に一矢報いた試合であった。確か、その年のジョコビッチは体調不良かで負けた1試合とワウリンカの試合の2試合しか負けていなかった気がする。調べればハッキリするが調べる元気もないのでこの辺に留めておく。その2年後くらいに、マレーが躍進し、ジョコビッチの1位を下す快挙を見せる。懐かしくもあり、BIG4時代の選手たちが僕の中ではテニス選手をよく知り、よく見た時代である。今は錦織が試合に出なくなってから急にテニス鑑賞のやる気がなくなった。まぁ、慣れからの興味を失った経緯もある。

今は、今回優勝したナダルの後継者であるスペインのアルカラス、全盛期の錦織から若手で勝利をもぎ取り気にかけてたイタリアのシナー、ジョコビッチからストレートで勝利したロシアのメドベージェフ、ドイツのイケメン、ズべレフあたりが全盛期というかこれからのテニスを盛り上げる役者であろう。錦織と同世代で頑張っているのはシャラポワと付き合っていたことがある、ブルガリアのディミトロフくらいか?

突出した世界と戦える日本人をやはり応援したくなるし、それが自分への励みとなる。パリオリンピックでは男子バレーの勇姿を応援したい。